阪神甲子園球場で開催されている夏の甲子園大会「第105回 全国高校野球選手権記念大会」で神奈川県代表の「慶応義塾高校」が103年ぶりに決勝進出を果たしました。
いまだに坊主頭が主流の高校野球界で、以前から髪型の規制がない選手たちの髪型にも、出場するたびに注目が集まります。
あの慶應義塾大学の付属高校で文武両道を実現しているエリート球児集団を調べてみました。
慶応義塾高等学校野球部紹介
慶応高校野球部の正式名称は「慶應義塾高等学校 野球部」です。まずは歴史を調べてみました。
慶應義塾高等学校の歴史
慶應義塾の歴史は、1858(安政5)年に福澤諭吉が開いた蘭学塾に始まる。1868(慶應4)年には、当時の元号にちなんで慶應義塾と名づけられた。その後、幼稚舎が、そして大学部が発足し、1898(明治31)年には、幼稚舎・普通部・大学部からなる慶應義塾の一貫教育が完成を見ている。その後も留学生派遣や国立大学に先んじた大学院設置、将来の社会に対応した新学部の設置など、時代に先駆けた教育を行ってきた。
慶應義塾高等学校は、戦後の学制改革に伴い、慶應義塾の新制高校として1948(昭和23)年に開設された。当初、慶應義塾第一高等学校、第二高等学校の名称のもと、仮校舎を東京都港区麻布新堀町に置くが、翌49年には両校を統合して慶應義塾高等学校と改称し、同時に校舎を三田山上に移転した。同年秋、米軍に接収されていた旧大学予科校舎が返還されるにともない、横浜市日吉に移転。爾来、この地に校舎を構える。
本校は開設以来、慶應義塾の輝かしい伝統の中で、「独立自尊」を教育理念に、歴史をかさねてきた。「不透明な時代」といわれる今日にあっても、社会を先導していく「気品の泉源、智徳の模範たらん」人材の輩出をめざし、たゆまぬ研鑚と「敢為の精神」をもって未来に臨んでいる。
慶應義塾高等学校野球部の歴史
エンジョイ・ベースボールの軌跡
慶應義塾高等学校野球部は輝かしい歴史と伝統に包まれている。その起源は1888年の三田ベースボール倶楽部の結成に遡ることができる。
1892(明治25)年には慶應義塾体育会が発足し、野球部も名を連ねた。前身の慶應義塾普通部は1916年(大正5)年、第2回全国中等学校野球大会(現在の夏の甲子園大会)で優勝、1920年(大正9)年の第6回大会でも準優勝を成し遂げている。
もうひとつの前身、慶應義塾商工学校も甲子園の舞台に何度も立ち、球史に大きな足跡を残した。1962(昭和37)年以降は、決勝まで数度進むも後一歩いうところで涙を飲み、ながく甲子園の舞台から遠ざかっていた。しかし、2005(平成17)年、第77回選抜高等学校野球大会に関東代表として45年ぶりに出場、みごとベスト8進出を果し復活の狼煙をあげた。
1949(昭和24)年に横浜市日吉に移転するまでは東京都大会で戦っていたが、現在は高校野球のメッカ、神奈川県の中で強豪校としのぎを削っている。他校と一線を画した自由を重んじる伸び伸び野球は「エンジョイ・ベースボール」の名で広く親しまれている。これまでに春9回、夏18回、甲子園に出場している伝統校である。
公式ウェブサイトと最新ニュース
最新のニュース、試合結果、チーム関連情報については、公式ウェブサイトをご覧ください。
甲子園への道~夏の甲子園大会~
甲子園夏の高校野球大会は、日本の夏の風物詩として知られる、高校野球の全国大会です。毎年8月に兵庫県甲子園球場で開催されることから「甲子園夏の大会」と呼ばれています。この大会は、全国各地の高校野球チームが地域予選を通過し、夏季に開催される最大の大会です。
甲子園夏の大会は、1924年に第1回大会が開催されて以来、日本のスポーツ文化の一部となっています。この大会では、高校野球チームが1勝を続けていくトーナメント方式で競い合い、最終的に全国の頂点を決定します。優勝校には「夏の甲子園優勝旗」が授与され、その栄誉は学校と地域にとって大変重要なものとなっています。
甲子園夏の大会は、高校野球ファンや一般の人々にとっても熱狂的なイベントとなっており、各校の応援団や地域のサポーターが熱心に応援する姿が見られます。テレビ中継も行われ、全国各地に試合の興奮を届けています。
この大会は、選手たちの努力と情熱、そして地域と学校の結束を象徴するものとされています。多くの選手がプロ野球選手として活躍する場所でもあり、日本の野球界に大きな影響を与えています。
神奈川県は、甲子園大会においても有力なチームを多く輩出しています。過去には横浜高校や桐蔭学園高校などが有名で、優れた選手たちがプレーし、数々の名勝負が繰り広げられてきました。
甲子園大会は、全国各地の高校野球チームが地区予選を勝ち抜き、夏の大会に進出します。その後、トーナメント方式で対戦が進行し、全国一の強豪校が決まります。決勝戦では、感動的な試合展開や熱狂的な応援が行われることが特徴です。
第105回全国選手権記念神奈川大会は7月26日、横浜市中区の横浜スタジアムで決勝が行われ、慶応高校が横浜高校を6─5で下し、5年ぶり6度目の優勝を飾りましたた。 春夏連続の甲子園出場となり、夏は記念大会の北神奈川大会の優勝を除く単独の神奈川代表としては61年ぶりの出場となりました。
慶應義塾高等学校 野球部公式サイト
2023年現在の主要プレーヤーとプロフィール
慶応高校野球部メンバー夏2023の注目選手を見ていきましょう。
まず投手では、2年生エース・小宅(おやけ)雅己投手(180cm・74kg)があげられます。
春選抜の仙台育英戦では8回1失点の好投を見せ、140キロ超えのストレートとスライダーにさらに磨きをかけて夏の甲子園に挑みます。
打者では、渡辺千之亮選手(185cm・73kg)と丸田湊斗選手(174cm・73kg)が注目選手です。
渡辺千之亮選手は神奈川県大会の2本のホームランを放ち、勝負強さが魅力のバッターでチーム最多の12打点を記録しています。
また、丸田湊斗選手は1番バッターとして打率は6割を超え、チャンスメーカーとしての役割を果たします。
1・2番が塁に出て長打力のある主軸で得点するパターンが多く見られれば、おのずと勝利にも近づくことでしょう。
小宅雅己の神奈川県大会夏の成績
投球回:27回1/3
被安打:24
奪三振:21
与四死球:7
失点:5
渡辺千之亮の神奈川県大会夏の成績
打率:.280
本塁打:2
打点:12
盗塁:0
丸田湊斗の神奈川県大会夏の成績
打率:.625
本塁打:0
打点:5
盗塁:1
あとやはりこの人、元巨人・清原和博氏の次男・清原勝児選手も注目されていますね!
今大会ではいまのところスタメン出場はなく、代打での途中出場ですが、「代打・清原」がコールされたときの球場全体の歓声がすさまじ過ぎます^^;
読売新聞オンライン
今大会での慶応高校の戦績は?
8/11 選手権 2回戦 北陸 9 – 4
8/16 選手権 3回戦 広陵 6 – 3
8/19 選手権 準々決勝 沖縄尚学 7 – 2
8/21 選手権 準決勝 土浦日大 2 – 0
8/19の準々決勝では2点リードされた6回表に一挙6点を挙げて逆転勝ちをおさめました。
6得点の起点となったのが丸田選手。
ルックスの良さからも今大会で一気に注目を集めている選手です。
慶応高校の応援がすごい!?
甲子園での慶応高校の活躍が話題となっていますが、チームの躍進とあわせて毎試合話題となるのがその応援。
毎試合満席となるアルプス席の様子はネット上でも話題となっています。
テレビで観戦していても慶応高校の攻撃となると、すさまじい歓声がアルプス席からあがり、相手チームにも相当プレッシャーとなっているようです。
アルプス席には現役高校生や関係者はもちろん、全国から慶応OBが集結しているようです。
慶応高校は今大会で唯一の男子校とのことですが、系列校の慶応女子高校のチアリーダーの応援もアルプス席に花を添えています。
慶應義塾の総力を挙げた応援、さすがですね!
慶応の応援“もはや圧力”…沖縄尚学ナインの証言「聞いたことのない音」「会話ができない」あの無敵エース・東恩納蒼“いつもと何が違ったのか”
YAHOO JAPAN ニュース
慶応高校の今後の予定は?
8月23日(水)14:00 決勝 慶応 VS 仙台育英(宮城)
両校は、ことし春のセンバツの2回戦で対戦していて、投手戦となったこの試合は仙台育英が延長10回タイブレークのすえ、2対1でサヨナラ勝ちしています。
慶応高校の決勝進出は1916年の優勝と20年の準優勝に続く103年ぶり3度目。過去の2度は東京時代で、神奈川に移ってからは初。103年ぶりの決勝進出は、これまで最も間隔が開いていた96年の熊本工の59年ぶりを大幅に上回る最大ブランク決勝進出。春は91年の松商学園(長野)の65年ぶりが最大ブランクとなっています。
決勝に勝てば107年ぶりの優勝で、これまでの最大ブランク優勝だった2016年の作新学院(栃木)の54年ぶりを大幅に更新。春は91年に優勝した広陵(広島)の65年ぶりが最大のブランク優勝です。
まとめ
何かと話題の慶応高校野球部がいよいよ決勝の舞台に立ちます。
勝負の世界、最後には勝者と敗者が決まります。
結果はどうであれ、両校の選手たちが悔いのないように全力を出し切るプレーを期待したいですね!
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